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平成29年度「歯の作文」中学校優秀作文

 
楽しい食生活と健康のために
文京区立第三中学校
2年 西川 雄大
 
 歯のエナメル質は、人間の体の中で最も硬い組織です。物の硬さを量る単位として、硬さを十段階で表した「モース硬度」というものがありますが、人間の歯はモース硬度七で、モース硬度四の鉄より、ずっと硬いことになります。しかし、その硬いエナメル質をも溶かしてしまうのが、むし歯菌です。むし歯菌は、僕達が食べたり飲んだりして口に入った糖分を利用して「酸」を作り、エナメル質を溶かしてしまうのです。
 では、砂糖がなかった昔の人々は、むし歯はなかったのかというと、そうではありません。すでに縄文時代から、むし歯の人は少なからずいたようです。更に稲作が始まる弥生時代には、むし歯になる人は増えていったそうです。炭水化物に含まれる糖が原因なのでしょう。そして有名な戦国武将にいたっては、多くの人が晩年、歯槽膿漏やむし歯に悩んでいたと聞きます。食生活は多様化する一方なのに、むし歯の予防面が整っていたとは思えないし、歯医者もなかったので、治療をすることもできなかったと思います。この様に、むし歯と食生活は密接した関係だということが分かりました。
 僕の祖父は七十八歳を迎えた今でも、むし歯が一本もありません。歯の治療経験すらなく、全てしっかりそろった自分の歯です。では、歯をしっかり磨いているかというと、あまり一生懸命磨いているようには見えません。やはり持って生まれた歯の性質もあるのでしょうが、子供の頃、小魚や硬い物を良く食べたと言っていました。現代は豊食の時代なので、甘い食べ物や、やわらかく食べやすい食べ物が多いですが、歯のためには硬い物を良くかんで食べることが大切なのだと改めて思いました。
 むし歯が一本もない祖父ですが、その娘である僕の母は、むし歯の治療跡がたくさんあります。しかも、ずっと歯医者にかかっていなくて、東日本大震災があった日に、八年ぶりくらいで歯医者に行ったのだそうです。それまでは気になりつつ、ついつい行くのが面倒で行っていなかったのだそうです。そして治療を終え帰宅してから地震が起きたと言っていました。母はその日から、僕から見ると面倒な歯みがき方法を毎日欠かさず行っています。一回に十五分くらいかけて丁寧に磨いているので、何故そんなに丁寧に磨いているのかを聞いたら、理由の一つは「死ぬまで自分の歯でご飯を食べたいから」もう一つは「東日本大震災の時、避難所生活を送る人は歯みがきがあまりできなくて、今自分が歯みがきができることは、とてもありがたいことなんだと思ったから」だそうです。避難所では歯みがきなどの口腔ケアができないことで、細菌が繁殖し、お年寄りの方達は、それが原因で肺炎になったりしたそうです。僕はこの話を聞いて、歯みがきは生きること
にも関係しているのだと思いました。
 食べることは生きることです。食べるためには歯が必要です。おいしく食べるため、そして健康でいるために歯を大切にすることが簡単な第一歩なのではないかと思いました。僕も今の所、むし歯が一本もありません。これからも歯を大切にし、いつまでも健康で、食事を楽しめればいいなと思います。
 

「歯は健康の原点」
文京区立第九中学校
1年 行徳 ひなた
 
 私がまだ小学二年生の時だ。私は公園で、ブランコがまだ揺れているのに飛び降りてブランコから落ちてしまった。顔面を強く打ち、永久歯に生え変わったばかりの中切歯が一本抜けた。なぜか痛みはなかったが、口をゆすぐ間は恐怖で顔がゆがんでいた。近くにいた大人の人がすぐに歯科医に電話をしてくれ、最善の処置をした状態で病院につくことができた。おかげで、抜けた歯をなんとかもう一度戻すことに成功した。歯茎に針を通され、痛すぎて涙も出なかったことを覚えている。手術は成功したが、抜けた歯に繋がっていた神経や血管が溶けてしまったため、もうその歯は私の体の一部ではなく、私の体にくっついた異物となってしまった。今になって考えると恐ろしいことだが、その時の私はどうにかなると軽く考えていた。
 血の通っていない歯は成長しないため、隣の中切歯とはほんの少しだが大きさが違う。その歯を押し出すように周りの歯が成長していき、私は歯並びが悪くなってしまった。噛み切ることが難しくなったり、舌をよく噛むようになったりした。噛んでも噛んでもかみ切れず、最終的に舌を噛んでしまうなど、不便で仕方がなかった。中学校に入学してからは、吹奏楽部で楽器を吹くのも少しやりづらい。見栄えも良くないので、ついに矯正をすることにした。しかし、上あごに直接繋げることで固定した中切歯を動かすのは難しく、抜けた歯はいずれまた抜けるかもしれないと歯科医に言われた。私は、この時になってやっと、永久歯が一本でも抜けることの重大さに気づいたのだった。
 私は、この風変りな体験から様々なことを学んだ。
 歯は、狭い口の中で絶妙なバランスを保っている。一本でもそのバランスを崩すと、他の歯のバランスも次々と崩れていってしまい、取り返しのつかない事態になるということは身を持って感じたことだ。
 また、矯正をすると決まった時に歯に興味を持ったので調べてみると歯は健康の原点らしいのだ。口が清潔に保たれずに細菌に感染することで発症する。歯周病という病気がある。この病気は、口以外の病気にも関連していると考えられているそうだ。ストレスや喫煙などの身近なものから、低体重児出産や動脈疾患などの意外なものまで関連が疑われている。これは歯や口の中の奥深さを感じさせられる事実だ。
 この学びから私は、改めて歯一本一本を大切にしていこうと肝に銘じた。そのためには、歯並びが悪くても、歯ブラシの先や糸ようじを使って丁寧に磨いて汚れを残さないようにするなど、実行に移していくことが大切だと思う。いつまでも、「自分の」歯と共に生きていけるよう頑張りたい。
 

懐かしい、歯
日野市立日野第三中学校
3年 鈴木 佑佳
 
 私は人に会うとまず、過去、乳歯が抜けたらどうしていたか質問する。不思議に思うだろう。しかしこれが面白い。そしてぜひ皆さんにも聞いてもらいたい。懐かしく興味深い歯の話。
「おかあさん。歯が、抜けたよ。」
 誰もが一度は口にしたことがあるこの言葉。これに私は注目した。友人にたずねた中でおかあさんの返答は主に二通り。
「そう、では外になげましょう。」
 または、
「容器に入れ、保管しましょう。」
 私は前者だった。上の歯は下に、下の歯は上に向かって投げる。経験したことがなくとも、聞いたことのある人は多いのではないだろうか。抜けた歯の逆方向、つまり歯が育つ向きに投げることで、丈夫な永久歯が生えることを祈る。一方、抜けた歯を記念として容器に保管する家庭も少なくないようだ。最近、乳歯ケースなるものが普及し始めている。へその緒を保管するのと同じように、抜けた歯を残しておくのも親子にとっては成長を目視できる大きなチャンスなのではないだろうか。
 では、海外ではどうだろう。アメリカやフランスなど、多くの国の子どもは乳歯を枕の下に入れ、眠る。翌朝、枕の下には歯の代わりにコインが置かれているらしい。寝ている間に妖精が歯を取っていくのだ。メキシコでは妖精ではなくネズミが来て、それもまたきちんとコインを置いていく。しかしイスラエルでは、枕の下に歯を入れず、外に投げもしない。これは偶像崇拝の厳しさに由来があると考えられる。
 以上の国々での「乳歯が抜けたら」に共通することはなんだろう。私は、「祈り」に大きなポイントがあるとみた。そして先に一度述べたへその緒を保管する風習は、日本に留まっている。これがなにを意味するのか。時は、一万二千年前にさかのぼる。
 縄文時代、人々は通過儀礼に抜歯を行った。抜歯は十三歳以降の人骨から見つかっており、多くが成人儀礼であると推測された。中学一年生で、故意に歯を抜く。乳歯ではない。成人儀礼の他に婚姻を祝ったり、病気治癒、予防のための祭祀としてのものがある。歳をとり、経験の数だけ歯は抜かれる。麻酔も器具もない当時、抜歯の痛みは計り知れないものだろう。そしてそれは、集団内での自我を封じ、かつ集団意識を高めることに成功。食料を求め集団が分散していた縄文時代、縄張りを区別するにも抜歯は有利だったのだ。
 日本人が歯を投げること。風変わりな呪術的思考には歴史とそのしくみがあったのだ。皆さんが乳歯の話を聞いて「懐かしい。」と思うのは、幼少のときの記憶を通り越して遠い昔、祝い、祈り、願いから成されているのかもしれない。
 乳歯が抜けたらどうしていたのか。身近な人に聞いてみよう。人々の歩んだ歴史が今ここにあることを実感するだろう。
 古代人が感じて来た「歯」を、私たちは忘れない。それは世界に通じることだ。今日も私はご飯を食べるだろう。そして明日も、あさっても私たちは歯に祈り、感謝すべきだ。あたたかさを、懐かしさを伝えゆくために。
 

歯の大切さをもっと知りたい
武蔵村山市立第四中学校
3年 澤邊 薫子
 
 私の名前は「にこ」です。名前の由来は、「笑顔」です。いつまでも白い歯で笑顔が素敵な人になるようにと願いが込められて名付けられました。
 私の母は生まれつき反対咬合でした。母は骨格のため歯並びが悪くなり、歯磨きがやりにくかったため奥までしっかり磨けずに、その頃むし歯があったと言います。母は、中学生時代は、笑うことに自信がなく、男子からも嫌なあだ名をつけられ良い思い出はなかったと教えてくれました。そんな経験をした母は、私の歯がむし歯にならないようにいろいろな工夫をして育ててくれました。フッ素スプレーを使ってくれたり、食べ物も歯が強くなるようなヨーグルトを作ってくれたり、固い物を選んでおやつにしてくれたりしたそうです。もちろん、幼い頃は自分で歯磨きがきちんとできていなかった私の仕上げ磨きを一日も欠かしたことはなかったそうです。固い食べ物は、「唾液の分泌を良くして唾液の中にある免疫物質が細菌を減少させ、口腔内の清潔を保てる。」と本で読んだとき、母がむし歯になってほしくないという強い想いで自分におやつを選んでくれていたことを知りました。いろいろな本を手にするうちに歯が体全体に及ぼす影響についても考えるきっかけがありました。歯は発音することと密接な関係があるといいます。私の祖父は70歳近くになりますが、むし歯がないために歯がきちんと残っていて、はっきり発音してとても聞きとりやすい言葉で話しかけてくれます。また、歯は、食べ物を美味しくする役割もあります。特に「食感」に特徴のある美味しい食べ物はいろいろあります。たとえば、お煎餅。歯ごたえが更に美味しく感じさせます。団子のように弾力のあるもの。パンのようにふんわりしっとりした食感のあるもの。この食感こそが自分の歯でしか感じることができないものだそうです。もしもむし歯になって歯が抜けた
り入れ歯になったりしたら、舌や筋肉の調和がとれず食べた気がしないし、たとえ食べたいものがあつても食べられる食物に制限がかかってしまいます。生活していて疑問に思ったことを調べていくと、まだまだ歯に関する発見はありそうです。
 中学校での生活は、部活に行事に毎日が大変忙しいです。しかし小さい頃から母の支えのもとで歯を大切にしてきた私にはむし歯がありません。母には大変感謝しています。母の努力を無駄にしないように自分の歯をずっと大切にしていきたいと思っています。そして歯に関する健康を意識して、知識としてとらえ、自分の歯をずっと大切にしていくつもりです。食べることが大好きな私はおばあちゃんになっても美味しく食べられる人でありたいし、お喋りが大好きな私はいつまでも白い歯で笑っていられる人でありたいと思っています。自分の名前の由来が「笑顔」であることを誇りに思いながらしっかりと歯磨きをして健康な歯でいられるように頑張ります。
 
 
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最優秀作品
小学校優秀作品
中学校優秀作品
入選者
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